2014年1月17日金曜日

認知無効の請求は可能 最高裁が初判断

血縁関係のない子を認知した法律上の父が、認知無効を請求できるかが争われた訴訟で 最高裁は1月14日、「認知した本人でも、認知無効を主張できる」との初判断を示した。この判断について、概要をご紹介します。

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民法785条は、「認知をした父又は母は、その認知を取り消すことができない」と規定いますが、この「取り消す」の意味やどのような場合に取消が認められるのか、認知した者が取り消すことが認められるのかについては争いがありました。

【事案】 男性は平成15年に入籍し、平成16年に女性の子を自分の子でないことを知りつつ認知をした。しかし、その後別々に暮らし始め、その後会うこともなかったため、男性から離婚請求がなされ、離婚請求は認容されている。あわせて認知の無効の主張がされたという事案。

【判旨】 血縁上の父子関係がないにもかかわらずされた認知は無効というべきであるところ,自らの意思で認知したことを重視して認知者自身による無効の主張を一切許さないと解することは相当でない。また,血縁上の父子関係がないにもかかわらずされた認知については,利害関係人による無効の主張が認められる以上(民法786条),認知者自身による無効の主張を一律に制限すべき理由に乏しい。
そして,認知者が,当該認知の効力について強い利害関係を有することは明らかであるし, 自らした認知の無効を主張することができるというべきであるとしました。

【参考条文】
785条 認知をした父又は母は、その認知を取り消すことができない。
786条 子その他の利害関係人は、認知に対して反対の事実を主張することができる。

認知に関して、いろいろと判断に迷うこともあると思います。無料相談も行っていますので、どうぞ電話予約の上ご利用ください。
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弁護士 面川 典子(おもかわのりこ)  http://www.ovlo-law.jp        

2013年12月13日金曜日

性同一性障害で女性から性別変更した男性を実父と認定


最高裁平成25年12月10日決定  性同一性障害で女性から性別変更した男性とその妻が、第三者から精子提供を受けてもうけた子について、「夫の子」と認める。

今回の決定の多数意見は、性同一性障害特例法4条は、「性別変更の審判を受けた者は、民法その他の法令の規定の適用について、法律に特段の定めがある場合を除き、他の性別に変わったものとみなす」旨を定めていることから、特例法3条1項の規定に基づき、男性への性別変更の審判を受けた者は、以後、法令の規定の適用について男性と見なされるため、民法の規定に基づき夫として婚姻することができるのみならず、婚姻中に妻が子を懐胎したときは、民法772条の規定により、当該子は当該夫の子と推定されるというべ きであるとしました。


 性別変更の審判を受けた者については、婚姻することを認めながら、他方で、婚姻の主要な効果
である772条による推定についての規定の適用を妻との性的関係の結果もうけた子でありえない
ことを理由に認めないのは相当ではないとしたものです。

5人の裁判官のうち3人の多数意見で、2人は反対の意見でした。

参考 特例法3条は別の取扱いの変更の審判ができる場合を定めています。

第三条  家庭裁判所は、性同一性障害者であって次の各号のいずれにも該当するものについて、
その者の請求により、性別の取扱いの変更の審判をすることができる。
 二十歳以上であること。
 現に婚姻をしていないこと。
 現に未成年の子がいないこと。
 生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること。
 その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること。
 前項の請求をするには、同項の性同一性障害者に係る前条の診断の結果並びに治療の経過
及び結果その他の厚生労働省令で定める事項が記載された医師の診断書を提出しなければならない。
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2013年12月6日金曜日

婚外子の相続分の格差解消へー改正民法が成立しました。

12月5日、結婚していない男女から生まれた婚外子(非嫡出子)の相続分を法律上の夫婦の嫡出子の2 分の 1とする旧民法900条4号但書きを削除する改正民法が成立しました。
これにより、 結婚していない男女から生まれた婚外子(非嫡出子)の相続分は、法律上の夫婦の嫡出子と平等になります。

改正付則により、平成25年9月4日の最高裁決定後に開始した相続については改正法が適用されることとなります。

この最高裁の決定については、私も過去に取り上げていますので、ご参照ください。
9月22日ブログ 「婚外子の遺産相続分を嫡出子の半分とする民法の規定を違憲と判断」
http://ovlolaw.blogspot.jp/2013/09/blog-post.html


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2013年11月15日金曜日

成年後見(1)-成年後見制度利用の現況

成年後見制度は、2000年に介護保険制度と同時に制度化されました。認知症、知的障害、精神障害により、判断能力の不十分な方々を保護し、支援する制度です。財産管理や契約、遺産分割協議などについて、選任された成年後見人が代理して行います。
成年後見という言葉は、耳にすることが多いと思いますが、制度の仕組みや実際にどのように申立て手続きをするか等について理解をしている方は少ないように思います。実際に、裁判所から選任され複数の成年後見人をしている立場から、制度利用の現況、申立ての方法、成年の後見制度のメリット、デメリット 、注意点などを数回に分けてお伝えします。

〔制度利用の現況〕
利用者は、年々増加し、平成24年末現在で、1万1150人の方が利用しています。但し、新受件数でみると、平成25年7月末現在では、1978件です。前年同月比94.4%と減少しています。
これは、平成25年1月に施行された家事手続法により、後見開始の申立ての取下げ等には、裁判所の許可が必要になったため、申立てに慎重な方が増加したためと言われています。
前記のように一度申立てをすると取下げに裁判所の許可を必要とすることなど、事前に制度を良く理解した上で申立てをすることは、将来の問題発生を回避するためにはたいへん重要です。



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2013年10月19日土曜日

職場のパワーハラスメント

厚生労働省発表によれば、平成24年度に労働局に寄せられ「いじめ・嫌がらせ」に関する相談件数は、約52,000件にまで達しています。また、ひどい嫌がらせ、いじめなどを原因とした精神障害の労災補償の支給決定も475件に上ります。訴訟の中でもパワーハラスメントという言葉が使われるようになり、判決でもパワーハラスメントという言葉が使われる例も見られます。

パワーハラスメントを放置することは、被害にあわれている従業員の心身の健康を害することはもとより、企業にも悪影響を与えますので、積極的な対応が必要です。
政府も、深刻に事態の深刻化を受けて、相談窓口の設置やガイドブックの作成などの対応をしています。先ず、一人で悩まずに、だれかに相談をすることが重要です。私も、相談を受けておりますの
で予約の上ご利用ください。
また、企業向けには対策ガイドラインの作成時の法的アドバイスなどを、労働問題の一環として行っています。

職場のパワーハラスメント(パワハラ)に関連する相談機関一覧

http://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/inquiry-counter

職場のパワーハラスメント対策ブックが下記のサイトからダウンロードできます。

厚生労働省あかるい職場応援団

 

 

 

 

 

 

 

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2013年9月22日日曜日

婚外子の遺産相続分を嫡出子の半分とする民法の規定を違憲と判断:相続人についての判例


 マスコミでも大きく報道されましたが、9月4日、最高裁大法廷は婚外子の遺産相続分を嫡出子の半分とする民法の規定を違憲と判断しました。

 現行民法では結婚していない男女間の子(婚外子)は、結婚している夫婦間の子(嫡出子)の相続分の2分の1としています(第900条4号)。この規定は1947年(昭和22年)の民法改正により設けられたものです。

今回最高裁は、婚姻や家族の形態が著しく多様化し、国民意識の多様化が大きく進んでおり、現在、家族という共同体の中における個人の尊重がより明確に認識されてきたことは明らかだとしました。
 そして、認識の変化に伴い、父母が婚姻関係になかったという、子自らが選択や修正する余地のない事柄を理由に不利益を及ぼすことは許されず、子を個人として尊重し、その権利を保障すべきである、という考えが確立されてきていることから、婚外子の相続分を区別する合理的根拠は失われており、本件規定は憲法に違反するとしたものです。

 ただ、今回の決定の違憲判断が既に行われた遺産分割に影響し、解決済みの事案にも効果が及べば、著しく法的安定性を害することになるとして、この決定までに開始されたほかの相続について、本件規定を前提に行われた遺産分割の審判や裁判、分割協議、合意などで確定的となった法律関係に影響を及ぼすものではないとも判断しました。
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2013年9月6日金曜日

賃金不払残業が相談内容の半数を占めるー若者の使い捨てが疑われる(いわゆるブラック企業) の電話相談の実施結果


厚生労働省は、9月1日に実施した「若者の使い捨てが疑われる(いわゆるブラック企業)の電話相談」の実施結果を発表しました。

相談件数は、1,042件。相談者は、20代と30代が約半数を占めています。賃金不払残業が相談内容の半数以上を占めていました。

発表の内容は、下記のとおりです。発表の詳細や、関連資料は厚生労働省のホームページを見てください。
厚生労働省 HP http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000019371.html





























当事務所も労使問題の相談に対応しています。無料相談を行っていますので、電話予約の上ご利用ください。
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